「熊谷キリスト教会月報2025年8月」より

平和をつくる旨は幸いです。その人は神の子どもと呼ばれるからです。

マタイの福音書5章9節

1945年(昭和20年)8月15日の第二次世界大戦の終戦から80年が経ちました。自分の国を豊かにして、その豊かさをアジアの国々にも広げるのだと、自分勝手な考えで戦争を始めてしまった、かつての日本を振り返りつつ、私自身の内側にもある罪の性質に気づかされながら、二度と戦争が起きないように、起こさないように、平和を祈っていこうと思います。

そんな風に考えながら、少し前から読み始めた本があります。第二次世界大戦のさなかにイギリスで医学を学び、インドとアメリカで整形外科として働き、ハンセン病の治療で世界的に有名になったクリスチャンドクターのポール・ブランドさんが書いた本です。「神のかたちとして」という本の中に、こんな内容の事が書いてあります。短く簡単な言葉にして紹介します。

「私たちは神様のかたち(イメージ)に造られています。子どもが成長してだんだんとお父さんやお母さんに似ていくように、私たち人間には、愛する心、同情する優しさといった、神様のかたち(イメージ)を与えられています。それを、助けが必要な人や傷ついた世界に伝えていくことができるのです。神様は目に見えませんが、私たちがどのように生きて行くかによって、周りの人たちに神様のかたち(イメージ)を見えるようにするのです。」

創世記1章の後半には、私たち人間が神様のかたち・イメージに似るように造られている事が書いてあります。そして、神様が感動するほどに喜ばれた、すべての造られたもの、大地・海・空・宇宙、そこに生きる生き物たちを(もちろん人間を含めて)、目には見えない神様に代わって大切にしていく役割が与えられているのです。確かに私たち人間は、アダムとエバが悪魔の誘惑に負けて以来、神様が良しとするものを良しとして生きる事よりも、たとえ神様が良しとしなくても自分にとって良ければそれを選んで生きる罪人です。しかし2千年前、人となられた神様であるイエス様が、私たちの身代わりとなって十字架にかかって下さったので、罪を赦された私たちは、イエス様を信じて従う事で、神様が良しとする事を選び取って生きる者とされているのです。

上記の御言葉は、2千年前にイエス様が大勢の人々を前にして語りました。今も聖書を通し私たちに語りかけています。イエス様を信じて生きる私たちが、平和をつくる者として歩んでいる事で、

浜辺で咲くハマニガナの花

私たちを通して神様の働きが周りの人たちに見えるようになるのです。「あなたが遭わされる場所で、わたしと一緒に平和をつくりだして生きて行こう!」イエス様は、あなたがた一人一人に、声をかけて励ましているのです。

(by 牧師)