礼拝動画
週報
説教要旨
イエス様と弟子たち一行は、ヨルダン川の西にある山岳地帯を通り、サマリアの町へとやって来ました。その一帯はかって、アブラハム、イサク、ヤコブと受け継がれた地で、サマリアの町にはヤコブの井戸と呼ばれている井戸がありました。第六の時、正午頃の太陽が高く、日照りが強い時刻に、イエス様は旅の疲れで井戸の側に座って休んでおられました。弟子たちはこの時、買い出しにその地方の市場・バザールへと出かけていたようです。
そこに、一人のサマリア人女性が水を汲みにやって来たのでした。するとイエス様は、「わたしに水を飲ませてください。」と声をかけました。サマリア人女性は驚きました。なぜならこの時代、イスラエル人とサマリア人とは敵対していて、気安く声を掛け合うような関係では無かったからです。かつては同じイスラエル民族であったにも関わらず、長い歴史の中で国が二つに分裂しました。サマリアは、分裂した国の首都でした。その後もサマリアは、悲しい歴史をたどりました。そしてイエス様の時代には、イスラエル人とサマリア人との間には、分断が起こっていたのでした。ですから、イエス様から声をかけられたサマリア人女性は、とても驚いたのでした。
その後、二人のやり取りが続きますが、女性がイエス様に水を飲ませたかどうかは書いてありません。多分、会話の最中に、水を差し上げたのではないかと想像します。そして、二人の会話、問答は、先週のイエス様とニコデモとの問答のように、ちぐはぐに思えるやり取りがなされますが、やり取りの中でイエス様は言われました。「この水を飲む人はみな、また渇きます。しかし、わたしが与える水を飲む人は、いつまでも決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人の内で泉となり、永遠のいのちへの水が薄き出ます。」そしてサマリア人女性は答えます。
「その水を私に下さい。」