4月7日礼拝動画と説教要旨

礼拝動画

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説教要旨

マルコ15:14~22、16:9 ~15『十字架と復活の証人』

今回取り上げる人物は、「クレネ人シモン」です。

イエス様は、鞭打ちにされた後で、十字架を担ぎ、ゴルゴダへの道を歩いて行きました。ところがその途中、刑を執行する兵士たちは、そこに居合わせたクレネ人シモンという人物を捕えて、十字架、おそらくは十字架の横木をイエス様の代わりに担がせたのでした。イエス様が、既にこれまでなされた鞭打ちなどで、 疲労困憊していたためであろうと言われています。

クレネ人シモンは、自分の意思でイエス様の側に立ったのではありませんでした。たまたま居合わせたと言うべきでしょう。 クレネとは、北アフリカにある大都市との事です。おそらくは ユダヤ教の信徒で、クレネから過越しの祭にあたり、エルサレムに訪れていたと考えられています。そして、マルコが福音書を書き記した時点では、シモンの息子たちアレクサンドロとルフォスについて、マルコが知っていたという事が分かるのです。

さらに欄外から、ローマ16:13が関連個所として挙げられていて、そこにはこうあります。『主にあって選ばれた人ルフォスによろしく。また彼と私の母によろしく。』つまり、クレネ人シモンの息子ルフォスが、「主にあって選ばれた人」と言われているのです。また、「彼と私の母によろしく」とは、ローマ人への手紙を書いたパウロが、ルフォスの母すなわちクレネ人シモンの妻を、自分の母のように慕っていることが分かるのです。 こうして、たまたま居合わせただけなのに、無理やりに十字架を担がされ、イエス様と共にゴルゴダの丘へと歩いたクレネ人シモンが、やがて妻や子どもたちと共に、イエス様への信仰を持っていったと捉える事が出来るのです。