ルカの福音書22章31〜32節
イエス様はオリーブ山の上で、ご自身が地を去る代わりに父なる神様が一人一人に送られる、もう一人の助け主、聖霊を待つように言い、天に昇られました。弟子たちは、イエス様に言われたとおり、エルサレムに留まり、共に祈っていたのでした。
時は過越しの祭りから50日後、五旬節・ペンテコステという祭りでエルサレムの神殿にイスラエル中から、周辺諸国から、巡礼者がごった返している時あの部屋では、イエス様が言われた通り、イエス様を信じ祈っていた者たちの上に聖霊が下ったのです。
使徒の働き2章14節以降には、弟子たちがエルサレムの人々の前に出ていき、聖霊に満たされてペテロが語った言葉が記されています。もはや身の危険を恐れてイエス様を否定し逃げ出したペテロではありませんでした。弟子たちは聖霊に満たされて、周辺諸国から訪れた人々に向かい、それぞれの国の言葉で福音を語ったのでした。驚きのあまり、「彼らは新しいぶどう酒に酔っているのだ。」と嘲(あざけ)るものもいる有様でした。
ペテロは臆する事無く、「皆さんに知って頂きたい事があります。聞いて下さい!」と、声を張り上げたのでした。そして、「この不思議な情景は、弟子たちが酒によっているのではなく、預言者ヨエルが告げた、『神様が人々に聖霊を注ぎ、人々は神様から預かる言葉を語るようになる、そして主の御名を呼び求める者は皆救われる。』という預言が今、実現しているのですよ。私たちは酒にではなく、聖霊に満たされているのですよ。」と、大きな声で伝えたのでした。
人々は心を刺され、「兄弟たち、私たちはどうしたら良いでしょうか。」とたずね、ペテロは答えました。「罪を赦(ゆる)していただくために悔い改めて、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けなさい。賜物(たまもの)として聖霊を受けます。」
かつてのペテロではありません。最後の晩餐の後にイエス様から言われた上記の御言葉の通り、立ち直っていたのです。また復活のイエス様からのガリラヤ湖畔でのお取り扱いによって、そして「聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。」とのイエス様の約束の通りに。聖霊は、主なる神様の御心によって選ばれた一人一人に送られ、内に住まれるイエス様ご自身です。
愛する兄弟姉妹、私たちもつまづき倒れます。しかし、主を待ち望む者は新しい力を得て、再び歩み始めるのです。体の弱さを覚える時には休む事が必要です。そして霊的な疲れを覚える時には、主を待ち望み、祈りましょう。やがて私たちの内側が聖霊なる神様によって満たされ、立ち直らされる事を信じつつ。
そして、主からの平安と力を与えられ、兄弟姉妹を力づける者へと成長を与えられるのです。
(by 牧師)